
昨日、日本経済新聞様にて、「トヨタ系、スマホでモバイル運転免許証 日本初の実証へ」という記事がありましたので、今日は、モバイル運転免許証(mDL)を実現する方法について、確認してみたいと思います。
■ モバイル運転免許証を実現する Verifiable Credentials(VCs)技術
モバイル運転免許証(mDL)は、Verifiable Credentials(VCs)技術を活用して作られています。VCs技術は、デジタル形式で資格情報を発行、共有、検証するための標準化された方法です。
また、Verifiable Credentials(VCs)技術は、W3C(World Wide Webで使用される各種技術の標準化を推進するために設立された標準化団体)によって、その仕様が定められています。
Verifiable Credentials Overview(W3C Group Note)【12 February 2025】
ちょっと、英語だと読みずらいので、Google 翻訳に通したリンクも掲載いたします。
■ VCs技術にて、デジタルで資格情報を発行、共有、検証する標準方法
Verifiable Credentials(VCs)の仕様は、さまざまな「役割」を担うエンティティで構成されるエコシステムに依存しています。主な役割は次のとおりです。
発行者(Issuer)
対象に関連する一連のステートメントで構成される検証可能な資格情報を作成する エンティティ。一例としては、大学の学位の資格証明書や卒業生の証明書を発行する大学が挙げられます。
ホルダー(Holder)
1 つ以上の資格情報を所有し、それらの検証可能な資格情報の表現を第三者に送信できる エンティティ。一例としては、自身の学位を「保持している」人が挙げられます。もう 1 つの例としては、誰かに代わって複数の認証情報を格納するデジタル ウォレットが挙げられます。
検証者(Verifier)
検証可能な資格情報の検証を実行し、資格情報の有効性、一貫性などをチェックするエンティティ。一例としては、雇用者を決定する前に大学の学位の有効性をチェックする雇用主のデジタルシステムが挙げられます。

2 VC データ モデルの基礎を形成する役割と情報フロー。
これらのエンティティ間で、「検証可能な資格情報データモデル」を使って、資格情報が表現されます。詳細は、「検証可能な資格情報データモデル v2.0」等をご参照ください。
■ISO/IEC 18013-5:2021 ISO準拠の運転免許証
ISO準拠のモバイル運転免許証(mDL)の情報について、ご興味がある方は、
「ISO/IEC 18013-5:2021
個人識別-ISO準拠の運転免許証-第5部:モバイル運転免許証(mDL)アプリケーション」
こちらのURL から、書籍を購入されてみてください。
■ AWS Private CA と AWS KMS を使用した ISO/IEC 18013-5 準拠のモバイル運転免許証ソリューションの構築
また、ISO/IEC 18013-5:2021 に準拠したモバイル運転免許証(mDL)ソリューションの構築方法の詳細は、Amazon Web Services ブログ に記事がありますので、ぜひ、ご覧ください。
AWS Private Certificate Authority (AWS Private CA) を使用して、ISO/IEC 18013-5:2021 国際標準モバイル運転免許証 (mDL) を発行できるようにする方法です。
AWS Private CA は、可用性の高いマネージド型のプライベート認証機関 (CA) サービスです。
AWS Private CA API、CLI、または AWS CloudFormation を使用してルート CA を作成し、ISO/IEC 18013-5:2021 国際標準で定義されている形式で免許証を発行できます。
この機能は、AWS GovCloud (米国) リージョンを含む、AWS Private CA が利用可能なすべての AWS リージョンでご利用いただけます。とのことです。
このように、AWS を使用すれば、ISO準拠のモバイル運転免許証(mDL)が、発行できるようになります。無限の可能性が広がりますね。
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